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「それにしてもピアノはちょっと・・・ほんと格段に良くなったね。今日このケーブルのことお客さんに言ってもいい?(笑)」(ミト)
快晴でむかえた当日。昼過ぎから始まったリハーサルではQAC-222を通したドラムの音も確認。芯はもちろんのこと、倍音を含んだ胴鳴りもきちんと聴こえているので音作りもしやすく、モニターも決めやすい。ミトさんのベースのエフェクトも以前よりもはっきりしてぼやけずに鳴っているし、ピアノもレンジ広く、確かに左手の動きも埋もれずに届いてくる。
OY:QAC-222はレンジを広くしつつも密度が分散されないように、を意図して作ったんですが、ちゃんと聞こえてますね。
ミト:やっぱりレンジの許容量があるから全体がちゃんと聞こえる。
OY:倍音までしっかり拾ってるっていうのがあると思います。
西川:ドラムのレンジすっごい広いよ。ローもハイももう一つ外の倍音がくるから、そんなに無理して音量ださなくても確実にそこにいる感。ハイもそう。
ミト:なんでそういう倍音を受け止められたのかね?
OY:QAC-222は線をちょっと硬くしてるんです。レンジを広げつつ音が希釈されないように。
ミト:倍音受け止めるってなかなかむずかしいかもしれないしね。そう考えると。どっかの倍音が突っ張っていっちゃうことがあるから、それをうまく全体を拾ってかないと。
OY:圧は欲しいしHiFiにもしたいっていう向き、となると確かに今っぽい。
ミト:すげー今っぽい。でも新しいケーブルがいい方向でよかったねー。
OY:ほんと、よかった。(笑)
ミト:それにしてもピアノはちょっと・・・ほんと格段に良くなったね。今日このケーブルのことお客さんに言ってもいい?(笑)
東京でのリハーサルから確かな感触を得てのぞんだ、新ワイヤリングでのクラムボン。
17:00ちょうどを知らせる時報にのってメンバーが登場し、「Re-ある鼓動」からこの日のLIVEはスタート。時間の経過とともに変化する自然の照明を生かす演出にのって、空がオレンジ色に染まるころにはフジファブリックのカヴァー「茜色の夕日」、すっかりと日が暮れ夜の空気が包む中で聴く「ララバイサラバイ」、終盤の「バイタルサイン」や「サラウンド」など、おなじみの曲が駆け抜け、アンコールの「Re-Folklore」まで、野外公演ならではのセットを堪能できた。アンコールでは宣言通りミトさんが今回のワイヤリングについてお客さんに種明かしをする一幕も。
終演後PAの西川さんに、今日の音とケーブルの印象についてきいてみた。
OY:以前、ベースのマイクとD.Iの割合について、半々と伺いましたが、今日の本番はその割合は変えてますか?
西川:今夜も、いつも通りの半々です。
OY:ラインとして、ミトさんのベースの音が印象的だったとおっしゃってましたが、そのあたりは?
西川:ミトくんの音は特殊やから(笑)。エフェクト音がボケずにハッキリする。あれは、すごいと思った。
OY:リハーサルで下の倍音がしっかり拾えてるから、音量やEQに頼らなくても音圧を得られるといったことをおっしゃってましたが、実際本番終わってどうでしたか?
西川:上の倍音も伸びてましたよ。LIVEだと体感的にはLOWの方がわかりやすいということで。家だと40hzは聞けないですし。レコーディングだと逆にHIの倍音をもっと感じるんじゃないかな。
音量制限100dbの中、しっかりと音楽的な演奏を届けられたこと、なによりもたくさんのお客さんがこの日のクラムボンのLIVEは音が良かったと言ってくれたことが、NEOの新しいケーブル、PA-02 V2とQAC-222、BLACKMAMBA-α V2の実力を証明しているのではないだろうか。
そしてこの一週間後。東京はZepp DiverCityにて、クラムボンの2マン2デイズが行われたのだが、対バンありのLIVEにも関わらず大阪と変わらないフルワイヤリングを敢行。新しいケーブルでのぞんだ音量制限のないLIVEハウスでは、さらにエネルギッシュに、より攻めた音でのLIVEを展開。大阪からここまでの3回のLIVEで、新しいNEOケーブルの特性を理解し、完全に手なずけ自分のものにしたといっても過言ではない。
数日後、野外、屋内あわせ、3公演を終えたミトさんから今回のワイヤリングについてコメントが寄せられた。
「新しい世代の音だな」というのが、今回のオヤイデ新製品3アイテムから感じた印象でした。
前世代のPA-02、QAC-202、BLACKMAMBA-αが持っていた”フラットであることのメリット”を武器に、より現代の音楽シーンをしっかり受け止めるようなスペック。たとえば倍音の豊かさ、発音のスピード、3次元的音像は、今後のハイレゾやハイサンプリングな音源に対する、オヤイデチームの一つの答えなんだと感じます。
そしてその3アイテムを野外、そして屋内と使用して思ったのが、「これはプレーヤーの実力も、確実に変えてくれる」ということ。
自分の出した音を包み隠さず反映し、それによって意識的になれるという経験は、こういうところから生まれるんだと、強く感じました。
“新たなる音の指標”をこのアイテム達は僕らに教えてくれるよう、、、そんな印象さえ感じた今回の企画でした。
クラムボン ミト
今回、NEOのNEWプロダクトでのフルワイヤリングという、ある意味未知数な企画を楽しんでくれたクラムボン。チャレンジングなマインドを持った彼らだからこそ成立し、成功したものだといえる。
この後のLIVEでもたくさんのNEOケーブルを通したクラムボンが届けられるはず。新しいNEOサウンドをクラムボンで、ぜひ会場に足を運んでほしい。
次のページは大阪公演のPHOTO ALBUMです!
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