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「どのプログレのバンドを意識してやってるとか、そういうのはないです。」(休日課長)
OY:ベーシストとしてはどの辺りを聴いたり、意識してたんですか?
休日課長:ベースがこの人だから聴くっていう聴き方はあんまりしてこなかったんですけど、最初にベーシストってかっこいいなって認識したのはRED HOT CHILI PEPPERSのフリーとか、Yesのクリス・スクワイアでした。ここから色々な音楽を聴くようになってThe Metersなんかの音価の長いグルーヴィーなベースも魅力を感じています。
OY:その辺は今のプレイに出てますよね。ところで今イエスっていうプログレッシブロックのバンドがでましたけど、ゲスの極み乙女。にはプログレっていうワードがありますよね。そこら辺のつながりというのは何かあるんですか?
休日課長:いや、どのプログレのバンドを意識してやってるとか、そういうのはないです。
OY:そうですよね。聴いていてそういう影があまり見えないというか、全然オリジナリティーが強いと思って聴いてるんですけど、そこにプログレっていうワードがある。どの辺りにそういうものがあるのかな、とかどういうものを通ってるのかな、って思って。
休日課長:通ってる通ってないの話だと、僕はYesと、イタリアのAREAっていうバンドが1番ですね。父がプログレマニアで、実家のCDをいろいろ聴きまくった中でその2バンドがキタって感じです。あとMike Oldfield。
休日課長:チューブラー・ベルズはいちばんハマった。
OY:エクソシストのことしか思い出せない。
休日課長:チューブラー・ベルズIIのライブ盤があって、それがすごくいいんですよ。CD完全再現のライブで、マイクがいて、グランドピアノ弾く人がいて、指揮者がいて、後ろがひな壇になっていてそこにギタリストがいっぱいいて。作品で多重録音しているものを再現するためにギタリストが何人もいるっていう。他にもシンセやパーカッションなどなど現代版オーケストラ…そのライブDVDを高校生の時にみてすっごい感動したんです。
OY:僕、高校生の時チューブラーベルズ聴いたかな・・・。その頃オーネット・コールマン聴いて、こりゃわからん、って思った記憶はあるけど。
休日課長:オーネット・コールマンはこりゃ無理だって思いますよね。
OY:そのオーネット・コールマン、今日亡くなったんですよ。(*2015年6月11日)
ちゃんMARI:亡くなったんですか!えー・・・!?
OY:オーネット・コールマンとか聴いてました?
ちゃんMARI:少しだけ。ジャズの理論を勉強してた時にオーネット・コールマンのハーモロディクス理論ってこうなんだよ、とか教えてもらったけど・・・忘れちゃった(笑)。
OY:他にもいましたよね、バークリーメソッドじゃない理論の人。
ちゃんMARI:リディアンなんとか・・・あー出てこない。(*リディアン・クロマティック・コンセプト:ジョージラッセルの提唱したジャズ理論)
OY:菊地成孔さんの本読まないと思い出せないですね。
休日課長:あ、面白いですよね、菊地さんの本。ジャズはちょっとどこからとっついていいのかわからなくて、今までジャズ全然知らなかったんですけど、本読んで聴いてみようって思いました。
OY:ちゃんMARIはジャズは後から勉強したんですか?
ちゃんMARI:ジャズはハタチから22歳くらいまでの短い期間なんです。地元でジャズピアノの先生についていろいろやっていました。
OY:その前はいわゆるクラシック?
ちゃんMARI:並行して、クラシックというか、音楽短大で作曲を勉強していました。現代音楽ですね。でもそういう音楽理論とか一回忘れてみたいんです。理論とか関係ないところで出来た曲がすごく良かったりしたらいいなって思ってるんです。
OY:それ、すごくいいですね。ところでちゃんMARIもプログレを聴いてたんですか?
ちゃんMARI:プログレはあたしはあんまり詳しくはないんですけど、イエスとキングクリムゾンと、あとメロトロンがいっぱい入ってるスプリングっていうバンドとか。あとは課長からAREAを教えてもらって聴いたり。
OY:いやいや、十分聴いてますよ(笑)。そういえば今日、課長も使ってるエフェクターのDC電源ケーブル何本か持ってきたんですけど、ちゃんMARIも試してみますか?
ちゃんMARI:ぜひぜひ!じゃあ、最初はRATから!
ゲスの極み乙女。
2012年5月にindigo la Endのボーカルでもある川谷絵音を中心に結成。高い演奏技術を駆使した何が起こるかわからない曲展開に全てを飲み込んでしまう声。プログレ、ヒップホップの要素も取り込み、独自のポップメロディを奏でる4人組バンド。
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