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ここはこれを聴かせたいっていうのを、はっきり意識して作るようにしてる。(Caravan)
堀江:えーっと、家で一人だとね、一人でも録ろうと思っていつもがんばるんだけど、やっぱり外に出て人に会いたくなっちゃう。その方が間違いがないんだよね。でも練習は家でやってる。だからやる気の出る音やセッティングは考えるよ。でも基本的に家はけっこうシンプルだね。
Caravan:実は家はけっこう無頓着で。あんまり安っぽいものは使わないようにしているけど、これじゃなきゃ、っていうとこまでは、まだ全然。
Caravan:あ、スタジオの環境はちゃんと考えてる。逆に自宅はそうでもなくって、ちょっと適当な感じかな。
堀江:そうだね。Caravanのスタジオが出来たばっかりの時だったよね。
Caravan:そう、あの後1枚「黄金の道 soundtracks」っていうアルバムを作って、今年も「The Sound on Ground」が出来たんで、計2枚作りましたね。特に今回のアルバム「The Sound On Ground」は全部あの部屋で、MIXも全部自分でやってみたりして。
Caravan:うん、マスタリングだけ外に持ち出して。
Caravan:録りの時はPA-02が大活躍ですよ。もちろん電源ケーブルや壁コンセントもガッチリ揃えて。うまく録れないなんて言い訳できないくらい使ってる。
Caravan: MIX作業をする時なんかは、好きな音楽のCDとかレコードとかを聴いて。それと比べるというよりも、その好きな質感を体で受け取りながら、っていう感じで。
Caravan:そうそう。ずっと自分の作品、一から自分で録ってるもの、自分で弾いて自分で聴いて自分でMIXしてっていうのは、全部手の内がわかりすぎちゃって、程良いバランスっていうのがわからなくなったりする。まぁそれが個性になったりするのかもしれないけど。単純に歌の大きさとか、ベースの音量とか、自分が弾いてると聞こえるじゃないですか、小さい音でも。
Caravan:そういうとこでは、フェーダーをどんどん下げる方向にいっちゃったりとかして、でこぼこ感のない音楽になりがちだから、ある程度ここはこれを聴かせたいっていうのを、はっきり意識して作るようにしてる。
Caravan: 「The Sound on Ground」は誰もきてなくて、完全に一人。
堀江:一人だとさみしいでしょ。孤独の旅みたいで。
Caravan:さみしいねー。全部一人で決めなきゃいけないし。
堀江:テイク録りのジャッジとかどうするの?
Caravan:一度録って、その後に部屋を変えて聴くっていうのが意外と良かった。録ったのと同じ部屋で聴くと、その時々の思い込みとかで、それが一番よく聴こえちゃったりするんだけど、車で聴くとか自宅で聴くとかすると意外と他のテイクの良さも聴こえてきたりして。
堀江:ちょっと客観的に、いい意味で適当になるよね。
Caravan:うん、そんなのもあってわざわざ車に乗りに行ったりとか。
Caravan:だいたいVocalなんですけど、Vocalテイクに関してはテイク1、2、3くらい録っておいて、どれをベーシックにしようかなっていうのを、車で決めたりとかすることが多いですよ。
堀江:作業してるスタジオで聴いちゃうときちんとした耳で聴いちゃうでしょ。
Caravan:分析する耳っていうか、あらさがしの耳で聴いちゃいがち。そうするとどんどんこじんまりしてっちゃうんですよね、ネガティブなものを消して別のものに差し替えていくと。でもちょっと外れちゃってる方が逆に良かったりとかする場合もあるからね。
堀江:ほんとはそういう作業って誰か他の人にやって欲しいでしょ。
Caravan:正直言うとね(笑)。
【Photo:Yukari Morishita / Interview & text:oyaide elec, 】
「The Sound on Ground」
12.06.01
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