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Live#3 toe
そしてこの日のトリはtoe。
いつも通りのさり気ない空気感でライブはスタート。しかしこの日は前述の通りドラムのケーブルまで徹底的にこだわっている。柏倉氏のドラムはただでさえアグレッシブに魅了するのだが、この日の出音はダイナミクス、タムの連打、ハットの刻み、トップの伸び、すべてがケタ違い。
叩いている本人も、プレイするメンバーもそのことを感じており、それがプレイにダイレクトに表れていた。実際、toeのプレイにはいつにも増した凄みと抑揚が存在し、感情ののった演奏というにふさわしい、素晴らしいステージだった。さらにラスト2曲ではクラムボンの原田郁子が再び登場し開場を沸かせ、「青い闇をまっさかさま」を披露。続けて演奏された名曲”グッドバイ”で会場に完璧なカタルシスをもたらし、この特別な夜は締め括られた。
OYAIDE/NEOとして、LIVEの現場をここまで徹底的にワイヤリングするというのは前代未聞。やればやっただけの音が出て、その音が演奏する人を喜ばせ良いパフォーマンスが生まれる。そしてこの素晴らしい演奏がリスナーに届き、音楽で幸せが広がっていく。OYAIDE/NEOがいい音を出したいという想いで作ったケーブルが、このような形で人をつなぎ、幸せにしているということを感じることができたこの日は、ケーブルメーカー冥利に尽きる、嬉しい時間だった。
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